パステル画
パステルはクレヨンのように紙に押し付けて
着色を行なう画材ですが
クレヨンよりも硬いのが特徴です。
またパステルによる着色は
クレヨンよりも淡く、
中間色を伴う独特の風合いが現れるため、
「パステルカラー」という名称が
与えられています。
主な原料には発色のための顔料と
色の明るさを調節するための体質顔料、
トラガカントゴムやアラビアガムなどの
粘着剤があります。
これらの原料を練り合わせて
加熱して裁断・成型します。
パステルは顔料が粉末状になって
紙やキャンバスに付着するため
絵の具やクレヨンとは違う表現になります。
色の混合も紙やキャンバスの上で
行なうことが出来るので、
パレットを使わなくて済むという
利点もあります。
パステルは原料の関係で定着力が弱いため
フィキサチーフという定着剤を吹き付けて
画面に定着させます。
パステルは18世紀ごろから
盛んに使われるようになった画材で、
この頃に起こったロココ文化を
芸術面から支えていったと言われています。
パステルを使った画家として
最も知られているのが19世紀の画家で
あるエドガー・ドガです。
ドガはパステルの魅力を
最大限に引き出すための技法を
いくつも考案し、
後のパステル画に大きな影響を与えました。