ガッシュ
不透明な水彩絵具、
またはこれを用いた技法、
絵画のことです。
現代のガッシュ絵具は、
水溶性のアラビアゴムを媒材として
顔料と混ぜたものです。
不透明な効果を与えるための
増量材を含んでおり、
地塗りの色彩を覆うことができます。
透明水彩の場合には
ハイライトや明るい色は、
紙の白地を利用してつくりますが、
ガッシュでは白色絵具を
混ぜてつくります。
そのため白色の地塗りによる
透明感に欠けますが、
乾くとぬれた時よりも明るい色調となり、
艶のないしっとりした効果を生まれます。
西洋中世には彩飾写本によく使われ、
16世紀〜18世紀の細密画では、
透明水彩とガッシュを併用して使った
デューラーの水彩による風景画や
花や動物の習作も
ほとんどガッシュによって
描かれています。