油絵
絵の具は顔料を練り合わせる
媒材の違いによって、
グァッシュ、水彩、テンペラ、
油絵具などの差異が生じます。
油絵の具の顔料はリンシード油、
ポピー油などで練り合わせられています。
絵画の材料としてはグァッシュ、水彩、
テンペラなどに比べて、
光や湿気に対して耐久性が強く
表現の巾も広いです。
乾燥が遅い性質を活かして、
一度塗った色でも後で修正がききます。
いったん乾いた絵具は、
その上に重ね塗りをしても
何ら影響はなく、
もとの色がにじむような心配はありません。
つまり何層にもおよぶ
複雑な絵具層を築けるわけで、
そこから様々な効果がもたらされるのです。
そして他の描画材料と
大きく異なる特徴の一つは
色の鮮やかさと深みにあります。
ルネッサンス後期頃より
徐々にテンペラにとってかわり
18世紀以後、現代に至るまで
欧米においてはほとんど
絵画材料の本命とされてきました。
日本では明治初年に
ヨーロッパの描画技術の導入と共に
使われだしました。